【坐】 7画 土(4) 準1級
[音] | ザ |
[訓] | すわる |
いながら | |
そぞろに | |
います | |
おわす | |
まします |
《意味》
「座」に書き換えることがある。「座・座視・座礁・端座・連座・座州」
もと、「坐」は「すわる」の意で動詞的に用い、「座」は「すわる場所」の意で名詞的に用いたが、常用漢字では、動詞・名詞ともに「座」に統一した。
【坐ら】いながら
【坐す】います
いらっしゃる。おいでになる。おわす。
「ある」「いる」「行く」「来る」の尊敬語。
【坐臥】ざが
すわることと、ねること。起き伏し。日常生活。
いつも。ふだん。平生。
「行住坐臥」
「起居」「坐作」
【坐臥行歩】ざがこうほ
立ち居振る舞い。座ったり、寝たり、歩いたりの意。
「行住坐臥」「挙止進退」「坐作進退」
【坐喫山空】ざきつさんくう
たとえ山のように莫大な財産があっても、何の仕事もせず浪費するばかりでは、いつかは財産も尽きてしまう。
「坐して喫えば山も空し」が書き下し文。
「坐して食らえば山も空し」ともいう。
「坐喫山崩」
【坐骨】ざこつ
骨盤にあり、座ったときに体を支える骨。
「座骨」とも書く。
【坐作進退】ざさしんたい
立ち居振る舞い。行儀。
「坐臥進退」「挙止進退」「坐臥行歩」
【坐視】ざし
黙って見ているだけで積極的にかかわりをもたないこと。
「坐視するに忍びない」
「座視」に書き換えられる。
【坐礁】ざしょう
船舶が暗礁に乗り上げて動けなくなること。
「擱坐」
「座礁」に書き換えられる。
【坐薪懸胆】ざしんけんたん
将来の成功のためにひどく苦労するたとえ。
敵愾心や闘志をかき立てること。
痛さをこらえて薪の上に座り、苦い肝を寝床に掲げておいて、それをなめながら復讐を誓うという生活から。
「臥薪嘗胆」
【坐洲】ざす
船が浅瀬に乗り上げて動けなくなること。
「座州」に書き換えられる。
【坐忘】ざぼう
まったく雑念を去り、無我の境地になること。
【坐に】そぞろに
【坐す】まします
おいでになる。おわす。
「ある」「いる」の尊敬語。
「天に坐す神」
【胡坐】あぐら
股を開き、両足を前に組んで(楽に)すわること。また、その姿勢。
「胡座をかく」
「こざ」とも読む。「趺坐」とも書く。
【安坐】あんざ
「安座」とも書く。
【擱坐】かくざ
「擱座」とも書く。
【結跏趺坐】けっかふざ
仏像や禅定修行で座禅をくむ時の座り方の一つ。あぐらをかき、右足を左ももの上に、左足を右ももの上に置き、足の裏を上に向けて組む。
「跏」は足の裏、「趺」は足の表の意。
【兀坐】こつざ
一人で寂しそうに座っていること。また、ぼんやりして座っていること。
「一日中兀坐して読書する」
「兀座」とも書く。
【只管打坐・祗管打坐】しかんたざ
禅宗で、座禅だけに励むこと。
「只管」はひたすらの意。
【鼎坐】ていざ
三人が三方から向かい合ってすわること。
三本足の鼎のように座ることから。
「鼎座」とも書く。
【連坐】れんざ
他人の犯罪行為に関与すること。また、他人の犯罪行為に関与した責任によって処罰されること。
「連座」とも書く。
《字源》
「土+人+人」。
「土」は土主、地の神を迎えるところで、卜文・金文では「社」の初文として用いられている。
その左右に人が対坐して訴え事を決する。
それで訴訟の関係者を「座」といい、当事者として裁判にかかわることを「坐」という。
もと裁判用語。